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  • 2017年10月31日

ベストプラクティスが失敗する時-Creative Market社によりベストプラクティスのもつ危険性が証明されました

この記事はOptimizely社のブログを翻訳したものです。
When ‘Best Practices’ Fall Flat

「ベストプラクティス」は、Webデザインの業界で使われるキャッチフレーズとして頻繁に使用される傾向があり、ベストプラクティスを特定することは、成功の保証になると信じられています。ですが、オンラインプラットフォームを提供している Creative Market社によって、特定の状況下では異なる結果となるということが証明されました。

概要

Creative Market社は、デザインとデジタル資産の大規模なオンラインプラットフォームを提供しています。21,000以上のデジタルクリエイティブのコミュニティでは、フォント/ウェブサイトテンプレート/WordPressテーマ/ストックフォト/その他多くのクリエイティブグッズなど、多数の資産をそれぞれの店舗を通じて販売しています。このサイトには350万人以上のユーザーがおり、100万を超えるデザイン資産があります。

Creative Market社の生産・マーケティング部署のヴァイスプレジデントであるポールが率いる30名のチームは、戦略的かつ慎重に迅速な行動をすることを心がけています。その為、彼らは常にOptimizelyを活用して実験を行い、新製品や製品の増産について検証しています。Creative Market社のようなビジネスは、サイトのコンバージョンの増減がプラットフォームに登録しているユーザーの生活に直接的に影響を与えるため、実験を行い検証することで、慎重に意思決定を行っているのです。

ポールのチームは実験を行い収益を向上させるデザインを採用することを常に行っていましたが、クレジット購入ページ(Credits Purchase page)のデザインを変更する際に、実験を行わずに、一般的なベストプラクティスを採用することを決定しました。こうしたことで、ベストプラクティスに関連する驚くべき結果を得ることができました。

仮説

Creative Market社のクレジット購入ページのデザイン変更は、何を変更しても良い結果になるだようという強い仮説から始まりました。彼らは、クレジットチェックアウトプロセスをファーストビューに再配置することで、クレジット購入ページでコンバージョンがリフトすると信じていました。この仮説の根拠は、多くのユーザーがデスクトップよりも小さなデバイスでサイトに訪問するため、次のステップに進む前にページをスクロールする必要があったからです。

ポールは次のように述べています。「クレジットチェックアウトプロセスをファーストビューに移動させることで、そのページのコンバージョンが増加するという仮説がありました。かなりの数のユーザーがサイトに13インチのラップトップまたはそれよりも小型のデスクトップデバイスで訪問しています。これらの小型デバイスでは、ユーザーは次のステップを発見する前にスクロールしなければなりません。私たちはこの余計なステップ、つまりスクロールが摩擦を引き起こして、コンバージョンを減少させると信じていました。」

”訪問者を具体的な行動に誘導するポジショニング”や”ランディングページにフォームを設置する”などのベストプラクティスをオンラインで検索すると、ファーストビューに配置することが効果的という結果が何千も出てきました。もちろん、ポールのチームはこのベストプラクティスの検索結果にさらに他の変更を付け加えて本番環境に実装しました。

ベストプラクティスに基づいて、購入ボタンをフォームのすぐ下に配置する代わりに、個々のクレジットパッケージカードに購入ボタンを直接埋め込みました。また、追加のステップ(余分なクリック)を排除することで、ユーザーの摩擦が軽減され、コンバージョンが増加すると考えました。
CreativeMarket
彼らは、強い仮説とベストプラクティスに基づいた変更を行った為、オリジナルとバリエーションの差異をA/Bテストせずに、クレジット購入ページのデザイン変更を進めました。

検証結果

クレジット購入ページのデザイン変更を行ってから数日後に、Optimizelyを利用して異なるページでA/Bテストを実施した際、変更が完全に失敗したことが判明しました。ユーザビリティとWeb上でのUXの調査を行い、ベストプラクティスに基づいた変更を行ったのにもかかわらず、ユーザーには効果的に機能しなかったのです。

クレジット購入ページのデザイン変更により、コンバージョン数が減少し、それに伴って総収入も減少しました。具体的には、クレジットでの購入総額に大きな差はなかったものの、オリジナルのデザインは依然として総収益の観点から変更したページよりも上回っていました。

【4日間の購入総額の変化】
オリジナルデザイン: 約$45,000の購入総額
変更後のデザイン: $40,000以下の購入総額

彼らは、「ベストプラクティスは本当に期待外れなものなのか?」「本当は厳重なルールではなく、むしろガイドラインではなかったのではないか?」という疑問を抱きました。
クレジット購入ページでの変更が失敗した原因は、ユーザーエクスペリエンスの質のレベルが高くなり、パフォーマンスが本質的に損なわれているためでした。よって、最終的に元のデザインに戻すことに決定したのです。

加えて、デザインを変更したページではより高価な$100オプションを購入する可能性が減少したことが判明しました。$100オプションを強調表示した緑色の枠線と右上にチェックマークをなくした為、すべての購買オプションにほぼ等しい視覚的重み付けが与えられたデザインであったことが原因でした。
CreativeMarket1

主な取り組み

Creative Market社は勝利から多くのことを学ぶように、失敗からも多くのことを学ぶことができると信じています。このような予期していなかった失敗は企業文化に影響を与えました。
ポールのチームは、この失敗からベストプラクティスの影響を受ける前に、ユーザーの行動を念頭に置いて物事に取り組むことを心がけるようになりました。チームの目標は、実際の顧客行動そして独自のA/Bテストの正確な結果に基づいたCreative Market社独自のベストプラクティスを作成することです。

一般的でどの場合にも適応できるようなベストプラクティスを使用すれば、コンバージョンと収入の不必要な低下につながる可能性があります。よって、実験を繰り返し行い、収益の向上に最も貢献する独自のベストプラクティスを見つけることが大切なのです。


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